ダブルマリッジは国際行政書士には面白い小説
今日は読書感想文です。
図書館で橘玲氏の小説『ダブルマリッジ』を借りました。
橘玲氏のマネーロンダリングを読んで面白かったので、図書館で橘玲氏の名前で検索すると出てきたのが『ダブルマリッジ』です。
著者は戸籍法や国籍法をかなり研究して書いた様です。
あらすじは総合商社に勤務する男性(部長)の新人時代にマニラ勤務の辞令。
マニラで知り合った女性と恋愛関係が発展して結婚する。
教会で式を挙げて、フィリピンで婚姻手続き。
男に本社勤務の辞令が下りて、女性を残して1人で帰還する。
その後男は、フィリピンの女性の事を忘れお見合い結婚。
帰国後に周囲から説得されて、態と放置したと言う方が正しい。
結婚生活が20年経過後、フィリピンの女性が婚姻証明書を区役所に郵送。
いわゆる報告的届出ってヤツですね。
めでたく婚姻証明書が受理されて、ダブルマリッジ(重婚)状態に。
報告的届出が3か月遅れると理由書が要るけど、婚姻手続きに有効期限は無いのがポイント。
それが発覚するのが、主人公の娘のパスポート更新で戸籍を見た時。
主人公は、かつての婚約者との関係を解消しようとするも…
(外国人とフィリピン人の離婚は、離婚届で可能。)
次は男の戸籍にフィリピンの息子の名前が記載されていた。
男の戸籍に入った目的は、日本に帰化するため。
詳しい中身は、実際に本書を手に取ってご自身で確認してください。
国際業務をする行政書士には、非常に興味深い内容が盛り沢山な小説でした。
とても面白い小説だったので、仕事そっちのけで一気読みしました。
同時に色々と考えさせられる話でした。
日本が経済発展の中で置き忘れた「新日系フィリピン人」の問題。
日本人の父親に放置されたがゆえに、日本国籍が取得できない問題。
酷い主人公も最後は、何もかも失う結末が待っています。
あと行政書士も小説内に出てきますが…
これも読んでみてください。
今日はここまで。